美容師の世界では、技術力やセンスが問われる場面が多く、自己成長が非常に重要ですよね。でも、20歳前後の美容師や美容学生の中には、自分の得意な部分や、伸ばさなければならないスキルがどこにあるのか、正確に把握できない人も少なくありません。
そこで、今回は美容室オーナーとして、後輩指導においてどのようにして彼らの才能を引き出し、成長を促すかについてお話ししますね。
才能は自分で見つけるもの?それとも見つけてもらうもの?
まず、美容師の才能って何だと思いますか?カットやカラーの技術はもちろん大切ですが、それだけではありませんよね。接客力やコミュニケーション能力、さらにはチームワークや気配りといった、人との関わり方も非常に重要な要素です。これらのスキルは一人ひとり違うので、指導者としては、後輩たちがどの分野で特に力を発揮できるのかを見極めることが求められます。
しかし、本人が自分の得意不得意を完全に理解するのは難しいことが多いんですよね。だからこそ、僕たち指導者がそのお手伝いをする必要があるんです。
答えを教えるのではなく、気づきを促す指導法
僕が特に大切にしているのは、後輩に「気づき」を与えることです。具体的な答えを教えるのではなく、あくまで彼ら自身が気づき、成長していくためのサポートをするというスタンスですね。
例えば、話すのが苦手な後輩がいた場合、僕は意識的に会話を振りまくります。最初は戸惑ったり、言葉が出てこないかもしれませんが、徐々にコミュニケーションの取り方がわかってくるんです。相手に合わせて話す力や、聞き手としての立ち回りが少しずつ身についてくるんですね。
また、笑顔が苦手な後輩には、笑顔の集団に積極的に参加させます。明るい雰囲気の中にいることで、自然と笑顔が引き出され、次第にその感覚が身についていくものです。美容室はお客様がリラックスできる場所であるべきなので、笑顔の重要性は言わずもがなですからね。
得意不得意を見極め、成長をサポートする
指導者として大切なのは、後輩たちの得意分野と不得意分野をしっかりと把握し、それぞれに合ったサポートをすることです。得意なことはさらに伸ばし、不得意なことは少しずつ克服していけるような環境を整えることが重要です。
例えば、技術力に優れているけど接客が苦手な後輩がいた場合、接客の練習を重ねることも必要ですが、その技術を活かしてお客様に感動を与えることにフォーカスするのも一つの方法です。逆に、接客は得意だけど技術がまだ未熟な後輩には、技術を磨くための集中トレーニングを提案するのもいいでしょう。
早く気づいてほしいからこそ
後輩たちには、できるだけ早く自分の得意不得意に気づいてもらいたいと思っています。そのためには、僕たち指導者が積極的にフィードバックを行い、彼らが自己認識を深められるようなサポートをすることが大切です。そして、その気づきが彼らの自信となり、やがて大きな成長につながっていくのです。
最後に、指導者として大切なのは、後輩たちが「自分のペースで成長できる環境」を作ること。無理に押しつけるのではなく、彼ら自身が成長を実感できるような、適切なサポートを提供することが求められます。これからも、後輩たちの才能を引き出し、美容師としての未来を輝かせるために、僕自身も一緒に成長していきたいと思っていますよ。
読んでいただいてありがとうございます
約400名の美容師を育成に携わらせていただきました。美容師のお仕事は30歳までに92%の方が離職しています。
美容師は【続けること】が一番難しいのです。
いかに楽しく美容師をできるか?に焦点を合わせて皆様に伝えていけたらと思います
大型店勤務から現在は小型店美容室のオーナーをしています。
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遠藤 亮
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