美容師として、日々お客様やスタッフと接する中で、笑顔をたくさん見ることができますよね。でも、その笑顔の裏側に隠れているSOSに気づくことはできていますか?人は必ずしもその表情通りの感情を持っているとは限りません。とくに、美容業界のような対人コミュニケーションが重要な仕事では、心の変化に敏感であることが大切です。
今回は、笑顔の裏に潜むサインに気づき、周りの人のサポートができる美容師になるための心構えについてお話しします。
人の心の変化に敏感な自分、よくある落とし穴
自分では、「人の気持ちには敏感な方だ」と感じている方も多いのではないでしょうか。特に、美容師はカウンセリングや日常的な会話を通じて、お客様やスタッフの表情や態度から心の状態を読み取ることが求められます。
ただ、ここで注意したいのは、表面的に「大丈夫」と感じるだけで安心してしまう落とし穴です。たとえ相手が笑顔で応じていても、その裏に何かしらの悩みやストレスを抱えていることがあるかもしれません。自分の「気づける力」を過信してしまうことで、大切なサインを見逃してしまう可能性もあるんです。
人間関係が良好だと感じるときこそ、より一層その人の心の奥に目を向ける意識が必要ですね。
笑顔の裏側に潜むサインを見逃さない
いつも笑顔で働いているスタッフを見て、つい「この人は大丈夫そう」と思いがちです。でも、実はその笑顔の裏にSOSが隠れていることがあるんですよ。とても良いスタッフや仲間ほど、周りに気を遣って、自分の本当の感情を表に出さないことが多いです。特に、リーダーシップを取る立場にいるスタッフや長年の経験を積んだ美容師は、「自分がしっかりしなきゃ」と頑張りすぎてしまう傾向もあります。
たとえば、いつも笑顔で「大丈夫」と言ってくれるスタッフが、ふとした瞬間に寂しそうな表情を見せたら、これは見逃してはいけないサインかもしれません。「あれ?今ちょっと元気がなさそうだったな…」と感じたなら、その直感を信じて、しっかりと気にかけてみてくださいね。
「いつも元気だから大丈夫だろう」と思わず、笑顔の裏側にある小さな変化や違和感を見逃さないことが大切です。
「本当に楽しそう」か、ふとした瞬間に出る素を見逃さない
笑顔で働いている姿を見ると、つい「楽しそう」と感じますよね。でも、笑顔であればあるほど、その人が無理をしている可能性があることも忘れてはいけません。
たとえば、会話中に突然黙り込んだり、目が合った瞬間に素の表情を見せたりすることがありませんか?この一瞬の表情の変化は、無意識に出てしまう本音のサインです。
普段は気づかないかもしれないけれど、こうした「ふとした瞬間」をキャッチすることが、真のサポートにつながります。「このスタッフ、本当に楽しんでるのかな?」という視点を持つことで、気づきの感度がぐっと上がりますよ。
「大丈夫」と安心しないで、心の放置をしないように
美容師として、お客様やスタッフに「大丈夫?」と声をかけることは大事です。でも、相手が「大丈夫」と答えたからといって、それで安心しきってしまうのは危険なんですよ。本当に大丈夫な場合ももちろんありますが、そうでない場合は「とりあえず大丈夫と言っておこう」と答えてしまうことも多いんです。
一度「大丈夫」と言われても、それで終わりにせず、その後も少しだけ気にかけ続けることが大切です。特に心が疲れている人は、自分から助けを求めることが難しいことが多いので、こちらから何度も「本当に大丈夫かな?」と問いかける姿勢が大事。心の放置は相手にとってさらに負担になる可能性があるので、細やかなフォローが必要です。
まとめ
美容師として、笑顔の裏側に隠れたSOSに気づける力を持つことは、スタッフ間の信頼関係を深め、職場全体の雰囲気を良くするために重要なことです。笑顔に安心せず、ふとした瞬間に現れる小さなサインを見逃さないことが、周りの人々の心を守る第一歩になります。
「大丈夫」と言われてもそれで終わらせず、常に気を配り続けること。そうした姿勢を持つことで、あなたも周りもさらに安心できる環境を作り出すことができるんです。笑顔の裏に隠れたサインに気づける美容師を目指して、日々のコミュニケーションを大切にしていきましょうね!
読んでいただいてありがとうございます
約400名の美容師を育成に携わらせていただきました。美容師のお仕事は30歳までに92%の方が離職しています。
美容師は【続けること】が一番難しいのです。
いかに楽しく美容師をできるか?に焦点を合わせて皆様に伝えていけたらと思います
大型店勤務から現在は小型店美容室のオーナーをしています。
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遠藤 亮
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