
この記事では、当サロンがパーマをメニューから外している理由、それがスタッフの働きやすさとお客様満足度にどう直結しているかを、オーナー自身の言葉でお伝えします。「技術を磨きたいけど、無理なく長く続けたい」と思う美容師さんへ向けた、うちのサロン哲学の話です。
パーマをやらないのは、あなたのためでもある
美容師歴20年以上のオーナーが、パーマをメニューから外した。
これを聞いて「技術力に自信がないのかな」と思う方もいるかもしれません。でも、理由はまったく逆です。
パーマをやらない選択こそが、お客様の満足度を守り、スタッフが計算できる働き方をつくる——そう確信しているからです。
理由は大きく2つ。技術的な難しさと、工程の多さ。それぞれ丁寧に説明します。
理由① パーマは「感覚」が仕上がりを左右する、難易度の高い技術
理論だけでは対応できない、現代の髪事情
パーマには、薬剤の選定・ステムの角度・ロットの大きさなど、習得すべき理論がたくさんあります。でもそれは「半分」にすぎない。残り半分は、経験と感覚の領域です。
特に今の時代、お客様の髪は複雑です。
- ハイライト・バレイヤージュ・ブリーチなど、カラー履歴が混在
- ロングの毛先だけとっても、ダメージレベルが部分ごとに違う
- 前処理・薬剤選定・塗布量、すべてがその日の髪の状態に依存する
つまり、どれだけ丁寧に準備しても「毎回うまくいく保証がない」のがパーマです。
ジュニアスタイリストにとってのリスク
カットの理論をまだ完全に習得しきっていない段階で、「このカットラインにはこの巻き方」という判断を求められる。それがパーマの難しさです。
失敗を避けようとして弱い薬で時間をかければ、今度は施術時間が延びてお客様の満足度が下がる。どちらに転んでも、スタッフにとって消耗の大きい技術になってしまいます。
失客の本当の原因は「かけた後」にある
オーナーがよく言うのはこの視点です。
「パーマを提案されなかった失客より、かけた後の満足度の低さによる失客の方が多い」
メニューに置いて中途半端にかけるより、置かない方がリピート率は上がる。これがうちの判断です。

理由② パーマは「工程の多さ」がマンツーマン運営と相性が悪い
想像以上に多い、準備・施術・片付けの手順
パーマの工程を並べると、こうなります。
- ロッドの種類ごとの選定・準備
- 薬剤の選定(複数種類から)
- アプリケーターだけでも3つ
- シャンプー台でのお流し
- ターバンの準備と、薬液の顔や耳への垂れ対策
- ロッドの洗浄
- コスメ系薬剤を使ったタオルは、匂い移り防止のため他と別洗い
アシスタントがいる大型サロンなら、準備・片付け・ヘルプを分担できる。でもマンツーマンで動くうちのサロンでは、これをすべて一人でこなすことになります。
予約が「組み立てにくい」ことが、スタッフを疲弊させる
施術時間だけ見れば1〜1.5時間でも、受付・準備・片付け・洗濯まで含めると、時間の計算がまったく変わってきます。さらにヘナをしているお客様は本当にかかりにくいなど。
予約が組み立てにくくなると何が起きるか。
時短勤務で働きたいスタッフが、計算できなくなる。
子育て中でも、ライフスタイルを大切にしながらでも、しっかり稼げて、次の予約が読める。そういう働き方をつくるために、カット・カラー・ヘッドスパに絞っているのです。
カラーリングを中心にした方が、スタッフもお客様も得をする
カットとカラーには明確なメリットがあります。
- 予約の管理がシンプルで、時間の計算がしやすい
- 時短メニューを作りやすく、回転率をコントロールできる
- 結果が安定しやすく、リピートにつながりやすい
技術を突き詰めたい気持ちはわかります。だからこそ、パーマは「裏メニュー」として残しています。本当にやりたい技術に向き合える環境は守りつつ、日常の業務は無理なく回せる設計にしている。
それがうちのサロンの考え方です。
まとめ:「やらない選択」が、長く続ける力になる
| 比較項目 | パーマ | カット・カラー |
|---|---|---|
| 技術の習得難易度 | 高い(感覚依存) | 体系的に習得しやすい |
| 予約の組み立てやすさ | 難しい | 管理しやすい |
| 時短勤務との相性 | 悪い | 良い |
| リピート率への影響 | リスクが高い | 安定しやすい |
「すべてのメニューをこなせるサロン」より、「お客様が満足して必ず戻ってくるサロン」を目指す。そのために何をやって、何をやらないかを決めている。
東京のサロンを探しているあなたに、もしこの考え方が合うなら、一度話しましょう。
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