美容師の世界において、時間の捉え方って、意外と奥が深いんだよね。特に「5分」の待ち時間ひとつとっても、スタイリストとアシスタントの視点でまったく違うものになる。今日はそんな「5分」にフォーカスして、スタイリストとアシスタントの視点の違いについて考えてみようと思うよ。
アシスタント時代に伝えたいこと:これは無理だと思う?
まず、アシスタント時代のことを思い出してみてほしいんだけど、お客様の待ち時間ってどう捉えてた?もしかしたら、「他の先輩たちが担当している間は自分は手が空いている」「少しお店を眺める時間」くらいに感じていたかもしれない。でも、それって本当に正しい視点なのかな?
スタイリストとして働くようになるとわかるんだけど、実はお客様にとっての5分間は、すごく重要な時間なんだ。美容院に来るお客様は、ただ髪を切りに来ているわけじゃない。リラックスしたい、変わりたい、自分に自信を持ちたい、そんな思いを抱えて来店してくるんだよね。だから、たった5分でも「退屈させたくない」「不安にさせたくない」という気持ちが、スタイリストにはあるんだよ。
同時に3〜4人担当しているスタイリストの心の疲労
では、スタイリストがどんな状況にいるかというと…例えば、一度に3〜4人のお客様を同時に担当しているとき。カラーリングやパーマの待ち時間を調整しながら、次のお客様にシャンプーを頼んだり、カットの最終仕上げをしたりと、頭の中は常にフル回転。もう、スケジュール管理は職人技のようなものだよ。
それだけじゃなく、お客様の気持ちを常に考えながら、気を使い続けている状態なんだ。「次の施術までの待ち時間が長く感じられないように」「お客様が居心地よく過ごしてもらえるように」と、細かいところまで気を配るのがスタイリストの仕事。
この心の疲労感って、アシスタントの時にはなかなか想像できないかもしれない。アシスタントの頃って、自分が担当しているお客様に集中するだけで済む場面が多いよね。でも、スタイリストは常に全体を見ながら動いているから、3〜4人のお客様の進行状況を把握しつつ、その一人一人に最善のサービスを提供し続けるプレッシャーがあるんだ。
アシスタントはどうだろうか?待ち時間の捉え方
じゃあ、アシスタントはどう感じているんだろう?実はアシスタント時代は、スタイリストとお客様との間にいる時間が多くて、直接的なプレッシャーを感じることは少ないかもしれない。「待ち時間はお店の流れの一部」と感じたり、「次の指示が出るまでの休憩時間」と捉えている人もいるかもしれないね。
でも、それって実は大きな間違いなんだよ。アシスタントとしての立場でも、お客様にとってその5分間がどう感じられるかを考えなければならない。たった5分でも、「放置されている」と感じられてしまったら、そのお客様の体験全体がマイナスになる可能性があるんだ。
例えば、お客様がカットの待ち時間に雑誌を読んでいるなら、「何かお飲み物をお持ちしましょうか?」とか「もう少しで次のステップに移りますので、お待たせして申し訳ございません」など、ちょっとした一言でもお客様に安心感を与えることができるよね。
その5分の価値観は誰に合わせるべき?
ここで重要なのは、スタイリストもアシスタントも、お客様の立場に立って考えるということ。店のスケジュールやスタッフの都合ではなく、お客様の価値観に合わせることが大切なんだよ。
お客様にとって、待ち時間の5分は「ただの時間」ではない。「居心地の良い時間」なのか、「退屈な時間」なのか、それによってお客様のサロン体験が大きく変わるんだ。スタイリストはもちろん、アシスタントもその価値観を共有して、一体となって動くことが必要なんだよ。
お客様が「このサロンに来て良かった」と思ってもらうためには、スタッフ全員が同じ方向を向いて動くことが大切。だから、アシスタントの皆さんも、この「5分」の捉え方を意識してみてほしい。次回の施術中、何気ない待ち時間にどう振る舞うか、どうお客様と接するかが、実はあなたの未来のスタイリストとしての成長に繋がっているんだよ。
結論:5分を軽んじないで
結局のところ、「5分」という時間は、スタイリストにとってもアシスタントにとっても、非常に大事な時間なんだ。その5分が、お客様にとって心地良いものになるかどうかが、サロン全体の雰囲気を左右する。だからこそ、アシスタントの皆さんもスタイリストと同じ視点を持ち、お客様の5分を大切にする意識を持ってほしい。
次にお客様がサロンに来たとき、その5分をどう捉えるかで、あなた自身の美容師としての成長が大きく変わっていくよ。今からでも、ぜひ意識してみてね!
読んでいただいてありがとうございます
約400名の美容師を育成に携わらせていただきました。美容師のお仕事は30歳までに92%の方が離職しています。
美容師は【続けること】が一番難しいのです。
いかに楽しく美容師をできるか?に焦点を合わせて皆様に伝えていけたらと思います
大型店勤務から現在は小型店美容室のオーナーをしています。
ジャンクロードビギン自由が丘プリヴェアン
遠藤 亮
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