【自律神経に苦しんだ私の実践的でちょっと深い話】

皆さん、こんにちは。ヨガを学び中のchiharuです。神社で小さなヨガ教室を始めたばかりです。このブログを読んでくださっている皆さんの中には、もしかしたらかつての私と同じように自律神経の不調に悩んでいる方もいるかもしれません。さっきまで元気だったのに、なぜか心がざわつく。急に不安に襲われたり、血の気が引くような感覚に陥ったり…。パニック発作やめまい、耳鳴りなど、目に見えない不調との闘いは孤独で、誰にも理解してもらえないように感じてしまいます。私もそうでした。子育てと仕事で、自分の時間がない、いつも何かに急かされているような感覚で生きていました。ある日、突然呼吸が浅くなり「自律神経の乱れ」と診断された時は、どうしていいか分からず落ち込みました。もう二度と以前のように、笑顔でいられる日は来ないのではないかと、自信を失いました。

そんな私が藁にもすがる思いで出会ったのが、ヨガでした。「ヨガで自律神経を整える」という記事が見た時、暗闇の一筋の光でした。

次の日からYouTubeを見ながら太陽礼拝を始めました。一度の太陽礼拝を終えた直後から、心がすっと晴れて前向きになったのを感じたのです。身体の中にどっしりとした軸ができたような、不思議な安心感がありました。それから必死に2ヶ月間、毎日続けました。身体の不調が少しずつ和らいでいく感覚を実感する中で、ヨガはポーズだけではない、もっと深いものだと気づかされます。それから意を決して41歳にしてヨガスクールに通い始めました。そこでの先生方や同士たちとの出会いがあり沢山のシェアがあり、そして学びの一つ、特に私を救ってくれたのが、ヨガの哲学でした。古代インドの聖典である「バガヴァッド・ギーター」は、まさに自律神経に悩み恐れの意識と葛藤し戦っていた私の救いでした。

この聖典は、戦場で葛藤する戦士アルジュナに、神であるクリシュナが人生の真理を説く物語です。最初は壮大な戦いの話に戸惑いましたが、読み進めていくうちに、この「戦場」は他でもない私たち自身の「心の中」を表しているのだと、腑に落ちていきました。私たちの心の中には、恐怖や不安に負けて逃げ出したくなる自分もいれば、欲望やエゴに突き動かされてしまう自分もいます。特に自律神経が乱れた私にとって、ネガティブな思考はいつでも襲いかかってくる強敵でした。パニック発作が起きた時と同じように、ふとした瞬間に血の気が引く感覚が蘇り、脈拍が乱れ、強い動悸に繋がることが何度もありました。その度に「もうダメだ…」と心が負けてしまいそうになるのですが、そんな時、ギーターの教えがそっと背中を押してくれたのです。

「私に意を向け、私を信愛せよ」自律神経の不調を抱えていると、どうしてもこの場から逃げたい。見て見ぬふりをしたくなる。そんな時この瞬間の自分の心と身体に向き合うことが何よりも大切だと語りかけます。ネガティブな思考や、過去の恐怖が蘇ってきた時、「ああ、また敵がやってきたな」と客観的に捉え、その思考に飲み込まれることなく、今の自分に集中する練習を始めました。それが毎朝の瞑想です。まだまだ雑念ばかりですがこれは私にとって本当に大きな一歩。どう生きるべきか、心の扱い方を教えてくれる、生きた知恵なのだと実感しています。

身体だけでなく心も変化した太陽礼拝の効果

毎日YouTubeを見ながら太陽礼拝を続けた2ヶ月間は、私の心と身体に大きな変化をもたらしてくれました。太陽礼拝は一連の流れるような動きの中で、呼吸と身体の動きを連動させます。このシンプルな行為が、乱れていた自律神経を整え、心の安定に繋がったのだと実感しています。ポーズが完璧である必要はありません。ただ、呼吸に合わせて身体を動かすことに集中する。「今」を感じることができました。

哲学が教えてくれた「信じる」ということ

ヨガの哲学は、私に「信じる」ことの大切さを教えてくれました。ヨーガ・スートラには「長い間 休みなく 大いなる真剣さをもって励まれるならば、堅固な基礎を持つものとなる」という一節があります。これは、継続することの苦行を受け入れ、真摯に実践することで、揺るぎない心が育つことを示しています。ネガティブな思考に襲われそうになった時、この言葉を胸に、自分は変われる、きっと乗り越えられると信じることが大切だと感じています。

バガヴァッド・ギーターが示す心の中の戦場

バガヴァッド・ギーターの教えは、私たちの心の中にある葛藤や迷いを「戦場」と例え、その中でどう立ち振る舞うべきかを教えてくれます。恐怖、不安、欲望、エゴ…これらは私たちの心を乱す敵です。しかし、この敵は外ではなく、自分の中に存在します。聖典は私たちに「立ち上がって戦う決意をせよ」と強く語りかけます。それは、この心の敵から逃げるのではなく、勇気を持って向き合うこと。そのメッセージは、自律神経の不調という目に見えない敵と戦う私にとって、何よりも力強い光でした。

ヨガは生き方そのもの。終わりなき学びと実践

ヨガはポーズをとるだけでなく、生き方そのものを変えていく哲学なのだと、今改めて実感しています。毎日、同じ場所で同じ時間に「オーム」を唱え、心を整える練習を続けています。歯磨きをするように、当たり前になるまで。学びはスクールを卒業しても終わりません。日々の中で迷った時、哲学の教えを振り返り、自分に気合を入れています。ヨガは、私が心穏やかに、そして前向きに生きるためです。

このブログが、かつての私のように自律神経の不調に悩むあなたの心に、そっと寄り添い、希望の光を灯すきっかけとなれば幸いです。心穏やかに、自分らしく輝ける毎日を送ることを心から願っています。

心と身体をつなぐヨガ chiharu