後輩指導の大切にしていること:できないことよりも、できることを褒めよう

美容室のオーナーとして、多くのスタッフと一緒に働いてきました。その中で、一番大切だと感じることのひとつが、後輩指導です。特に「できないこと」ではなく、「できること」にフォーカスして褒めることが、後輩の成長を促す上でとても重要だと考えています。

習得途中はできなくて当たり前

技術を習得するには時間がかかりますよね。特に美容師の世界では、一つひとつの技術が本当に細かく、覚えたての時期は失敗してしまうことが多いです。これは誰にでも経験があることで、当たり前なんです。でも、その「できない部分」だけを指摘すると、どうしても後輩は自信を失ってしまいますよね。だからこそ、私は意識的に「できる部分」を見つけて褒めるようにしています。

たとえば、笑顔が素敵な後輩や、発声が明るくお客様に好印象を与える子、何よりも取り組む姿勢が真剣なスタッフなど、技術だけではなく、その人の良い特徴を見つけることが大事だと思うんです。技術はもちろん重要ですが、美容師としての魅力はそれだけじゃないんですよね。

不器用だけど毎日早く来る後輩の話

以前、こんな後輩がいました。正直に言うと、技術面では不器用なところがあって、なかなか思うように技術を習得できずに苦戦していました。でも、彼は誰よりも早く出勤し、他のスタッフの分まで道具の準備をするんです。その姿勢には本当に感心しました。

彼はいつも「技術はまだまだですが、これだけは誰にも負けません」と言っていました。そんな姿を見て、私はある日、「本当に素晴らしいよ、その努力と姿勢は誰にも真似できない」と伝えました。

その瞬間、彼は満面の笑みを見せました。本当に自信に満ちた笑顔でした。

その後、彼は少しずつ技術も上達し、今では立派なスタイリストとして活躍しています。この経験を通じて、私は再確認しました。人は誰しも自分の得意なことを認められると、それが自信になり、新たな挑戦にも前向きになれるんですよね。

まとめ:できることを見つけて褒めよう

後輩指導では、技術の未熟さに目を向けるのではなく、その人が持っている良いところを見つけ、それを積極的に褒めることが大切です。技術は後からついてくるものですし、最初から完璧な人なんていませんよね。それよりも、日々の努力や姿勢、笑顔や声の明るさなど、その人自身の魅力を見つけて伝えることが、後輩の成長につながります。

オーナーとして、また一人の美容師として、後輩たちが自信を持って成長していく姿を見るのは本当に嬉しいことです。だからこそ、これからも「できること」を見つけて褒めるという指導方針を大切にしていきたいと思っています。みんながそれぞれの強みを活かし、美容師として輝ける場所を一緒に作っていきましょうね。

読んでいただいてありがとうございます

約400名の美容師を育成に携わらせていただきました。美容師のお仕事は30歳までに92%の方が離職しています。

美容師は【続けること】が一番難しいのです。

いかに楽しく美容師をできるか?に焦点を合わせて皆様に伝えていけたらと思います

大型店勤務から現在は小型店美容室のオーナーをしています。

ジャンクロードビギン自由が丘プリヴェアン
遠藤 亮

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